就職先や転職先がIT系営業会社でブラック企業疑惑がある方
「ネットの口コミで就職先、転職先がブラック企業認定している・・・」
「ブラック企業って実際何がブラックなんだろう・・・」
「ブラック企業は本当にヤバイのかな・・・」
こういった悩みに答えます。
本記事の内容
- 朝礼が激しい
- 壁や天井にやたらと理念や目標が貼ってある
- みなし労働時間制が採用されている
この記事を書いている僕は、Web系の営業経験が13年以上です。(2019年現在)
これまで上場企業やスタートアップ企業など5社のWeb関連事業立ち上げや営業マネジメントに関わってきました。
前職では取締役 事業開発本部 部長でしたが、ほぼ倒産寸前で退任しました。
現在はフリーエージェントとして、数社の営業代行やWeb周りのコンサルティングをやっていて収入も安定しています。
ブラック企業をいくつも見てきたので、そのノウハウや知見を共有します。
今回の記事ではIT系の営業職について書いています。
朝礼が激しい
会社によって程度はあるもののIT系ブラック企業の営業職は朝礼が激しいです。
- 気合と根性、元気のアピールと確認
- 個人やチームの数字目標についての進捗
- 営業責任者からの一言
- 営業訓、理念などの唱和
僕が見てきた会社の朝礼の平均を取ると上記のような感じです。
気合と根性、元気のアピールと確認
朝からテンションをあげて働くことを目的としたものです。
ブラック系営業会社の朝礼は、世間の皆様がイメージする暴走族の集会に似ています。
大声に始まり、大声に終わります。
「朝礼を始めます!」などの営業責任者の発声から朝礼は始まります。
社員は「オス!」「ゾス!」などの掛け声で応えます。
掛け声は会社によって様々ですが、とにかく他のフロアや会社にまで轟くような大発声です。
多くの方には想像し難い光景だと思います。
声を出すことで、
- 全体の士気を高める
- 全員で売れる雰囲気を作る
- 発声で喉を温める
などの目的があります。
不思議なもので朝から声を出すとテンションが上がります。
個人やチームの数字目標についての進捗
全体にプレッシャーを与え、緊張感を持って仕事に取り組むようにするためのものです。
事業規模によってはひとりひとり、もしくはチームごとに売上目標に対しての進捗発表があります。
前日に契約を取った社員は、全員の前で発表され、賞賛されます。
全員の前でいくらで売れたのか、どのような流れで契約になったのかなどを発表し、拍手喝采を浴びます。
契約を取って皆に激励されると誰でも嬉しいものです。
売上が未達(未達成)の場合、全員がいる前で詰められる(問い詰められる)、もしくゲキられます。(檄を飛ばす)
このやり方はそこを仕切るマネージャーによって様々です。
「達成してないけど大丈夫なの?どうするつもりなの?」など優しくも冷静に詰めてくるマネージャーもいれば、「これどうするんだって!やる気あんのかって!」などハードに詰めてくるマネージャーもいます。
その場で詰められた者は、当然、朝から一日中憂鬱な気持ちになると同時に追い込まれて奮起します。
それを見ていた者は「絶対詰められたくない」という思い一心で、奮起します。
朝礼での数字発表は天国と地獄です。
営業責任者からの一言
その日の全体の士気を左右するという点では、マネージャーの腕の見せ所と言っても過言ではありません。
- 全体的に緊張感を持たせたいのか
- 悲壮感が漂っているので明るい雰囲気に持って行きたいのか
これによって話す内容が変わります。
社員のためにならないような話をダラダラしてしまうと逆に士気を下げます。
多くのマネージャーは、時事ネタから士気を上げる話に持っていくか、最近読んだビジネス書から引用して士気を上げるというのが多いのではないかと思います。
マネージャーはマネージャーで毎日話すことを考えなくてはならないのでそれはそれで大変です。
営業訓、理念などの唱和
朝礼の締めの部分になります。
結局、朝礼では色々あったけど、僕たち私たちはこんなことのために働いていることを忘れないようにしようねという再確認みたいなものです。
会社によっては、その会社独自の掛け声などで締める場合もあります。
仕事にやりがいを感じている人にはこれら一連の朝礼はすがすがしいものです。
ただなじめていない人にとっては苦痛以外になく、大体これが嫌で辞めます。
最近はあまり見なくなりましたが、どうしても朝礼はブラック企業感と宗教感が同時に出てしまいます。
まだこのようなスタイルの朝礼をやっている会社には要注意かもしれません。
壁や天井にやたらと理念や目標が貼ってある
IT系ブラック営業会社は、営業主体の会社であるが故に、壁や天井に目標数字、理念や営業訓がデカデカと貼ってあることが多いです。
見えるところに数字を貼り出すことで常に数字への意識をもたせることが目的です。
会社によっては天井からぶら下げるように貼っている会社もあります。
売れれば売れるほどぶら下げる枚数が増えるので目の前でひらひらしていることもあります。
数字目標の他には、営業で売って稼いで何を買いたいか、何になりたいかなどの目標を書いて貼り出すパターンもあります。
役職系だと、
- マネージャーになる
- 取締役になる
- 独立して社長になる
このような目標が多いのではないでしょうか。
買う系のものだと、
- 一括で戸建てを買う
- 一括でロレックスを買う
- 一括でベンツを買う
など、
なぜか一括縛りの目標が貼り出されているパターンもあります。
営業会社は売上に応じて歩合の支払いが多い会社が多いので、目標を明確にすることで売るモチベーションに繋げようと考えています。
なので、「一括で」という夢とロマンを持たせることでモチベーションをあげさせています。
みなし労働時間制が採用されている
IT系のブラック企業では、「みなし労働時間制」が採用されていることが多いです。
みなし労働時間制とは、実際の労働時間とは関係なく、1日に◯◯時間働いたとみなして扱う制度です。
つまり、短く働いても長く働いても◯◯時間働いたとみなされるということです。
もし自分の仕事が早く片付いて退社することができるのであれば最高の制度です。
早く終わるようなことがあればラッキーですが(ほぼほぼない)、残業しても残業代は出ません。
会社側にとっては、人件費の管理がしやすい、人件費を抑えることが出来るなどのメリットがあります。
個人的には会社にメリットのある制度で、働く社員にメリットがある制度とは思えません。
なので、ブラック企業はみなし労働時間制を導入するケースがほとんどです。
とはいえ、よっぽどその仕事に情熱を注いでいるのであればそれは良いと思います。
ただし、そこまで自分の時間と心身を捧げるに値する会社なのか、これを機に見直してみるのも良いと思います。
もっと他に自分に合った職場環境、やりがいが見つかるかもしれません。
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